日本頭頸部外科学会

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頭頸部がん専門医になるには

頭頸部がん専門医とは?

近年の平均寿命の延長の影響を受けて、がん罹患数は増加していると言えますが、頭頸部がんの患者数も年々増えています。社会的な必要性の高まりに応えるため、日本頭頸部外科学会では頭頸部がん専門医制度を設立いたしました。本制度は、耳鼻咽喉科領域において最初に設立されたサブスペシャルティの専門医制度であります。2009年度に指定研修施設の認定を開始し、2010年度から認定試験を実施しています。近年の合格率は70%程度で、2019年度までの10回の試験で計435名が認定されました。

頭頸部がん専門医には何が求められるでしょうか?

頭頸部には、咀嚼・嚥下・構音・発声・顔面の整容など、よりよく生きるために不可欠な機能を司る臓器が集中していますので、がんの治療に当たっては、根治性を担保した上で可能な限り後遺障害の低減化を行うことが求められます。また部位や進行度に応じて、手術・放射線・抗がん剤を適切に選択し、チームで行う集学的治療が必要です。そのためには、頭頸部がん専門医は単に手術の技能や高度な専門知識だけではなく、がん治療の共通基盤となる幅広い基本的知識や医療倫理が要求されます。

頭頸部がん専門医の認定を受けるには何が必要ですか?

耳鼻咽喉科専門医取得後の3年間を含む合計5年間の認定施設(指定研修施設もしくは準認定施設)での研修が必要です。研修中は、随時、研修記録簿と研修内容評価用紙に記入して下さい。また所定のセミナーの受講と学術集会や講習会の参加が必要です。学会発表および頭頸部がんの臨床に関わる論文発表も要求されます。詳細は、ホームページの該当部分をご覧ください。
受験の申請は毎年5月から6月の間で受け付けています。上記に関する書類の他に、これまでに術者として行った代表的な手術10例の手術記録のコピーの提出が必要です。書類審査の後、毎年9月に認定試験が行われています。試験では、筆記試験と面接による審査を行います。筆記試験(MCQ)では、120分間でがん治療概論、頭頸部総論および各論から計60問が出題されます。面接試験では提出した手術記録に基づく手術能力の評価に加え、チーム医療への理解や全人的医療の姿勢が確認されます。

頭頸部がん専門医の認定を受けた後は?

日本の頭頸部がん診療の前線で臨床をおこなっていただく担い手になることは間違いありません。また専門医資格は5年毎の更新が必要ですが、更新後は指導医資格が与えられますので、各地域における後進の指導においてもご活躍いただきたいと思います。

更新日時:2020年9月1日
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