設立の趣旨および経緯
本学会は、これまでの耳鼻咽喉科領域、すなわち耳科学、鼻科学、口腔咽頭科学、喉頭科学に加えて、境界領域として顎顔面、頸部、頭蓋底、機能再建、リハビリテーションなどの分野を包括する専門的な外科学の構築を目指して、新しく頭頸部外科学の確立が必要であるということを設立趣意の基本の思想としている。これらのことを踏まえて頭頸部外科領域の教育、研究、臨床を志す耳鼻咽喉科医を中心とした学会の設立をみた。発起人代表の竹田千里教授(東京医科大学)と他26名の発起人によって案が練られ、十分に検討された結果、平成2年3月10日に日本頭頸部外科学会が設立された。同時に第1回の理事会が開催され、学会役員として初代理事長に竹田千里教授(写真左)が、理事他には発起人の26名が、また幹事には準備委員の6名が承認された。その時の構成を表に示す。会員は日本耳鼻咽喉科学会正会員とすること、事務局は東海大学耳鼻咽喉科学教室に置くことが決定された。令和4年現在、正会員数は約2,100名以上となり、事務局を一ツ橋印刷株式会社へ移し運営している。
学会活動
平成3年1月24日、25日の二日間、第1回の日本頭頸部外科学会総会ならびに学術講演会が東海大学の三宅浩郷会長(写真下)のもと、明治記念会館にて開催された。内容は基礎から臨床に至る広範な範囲で、4つのシンポジウムと一般演題22題が報告された。その後、平成18年の第16回総会まで毎年1回開催されてきた。歴代の会長ならびに開催地については総会案内の項目で一覧できる。節目として第10回総会(大分医科大学、茂木五郎会長)において、初代理事長の竹田千里教授(東京医科大学)によって日本頭頸部外科学会10周年記念講演「頭頸部外科学へのこだわり」が行われた。 令和2年には鈴木幹男会長(琉球大学)のもと、30周年記念式典を沖縄で開催した。会員数は、発足当時231名で、翌年には407名に増加し、平成17年12月時点では1063名、令和4年現在では2,149名までになっている。また学会誌「頭頸部外科」は、平成3年12月25日に創刊号として発刊され、第1回総会ならびに学術講演会の内容が記載されている。これまでに第32巻まで発刊された。
令和4年現在、頭頸部がん専門医制度をはじめ、耳鼻咽喉科・頭頸部外科におけるロボット支援手術のトレーニング受付、プロクター認定、頭頸部アルミノックス治療においては指導医認定等、多岐にわたる活動を学会として実施している。
初代学会役員
竹田千里教授(初代理事長)
三宅浩郷教授(第1回総会会長)
理事長 | 竹田千里 |
---|---|
顧問 | 岡本途也 曽田豊二 廣戸幾一郎 |
理事 | 犬山征夫 上村卓也 大山勝 金子敏郎 神崎仁 小松崎篤 佐藤武男 設楽哲也 高坂知節 戸川清 中野雄一 原田康夫 馬場駿吉 平野実 本庄巌 本多芳男 松永亨 三宅浩郷 村上泰 茂木五郎 山下公一 |
監事 | 奥田稔 澤木修二 |
幹事 | 小田怐 小宮山荘太郎 今野昭義 林崎勝武 福田宏之 堀内正敏 |
日本頭頸部外科学会歴代理事長
氏名 | 所属 | 期間 |
---|---|---|
竹田 千里 | 東京医科大学 | 平成2年3月~平成3・4年 |
三宅 浩郷 | 東海大学 | 平成5・6・7年 |
天津 睦郎 | 神戸大学 | 平成8・9・10年 |
小宮山 荘太郎 | 九州大学 | 平成11・12・13年 |
木田 亮紀 | 日本大学 | 平成14・15・16年 |
久 育男 | 京都府立医科大学 | 平成17・18・19年 |
福田 諭 | 北海道大学 | 平成20・21・22年 |
甲能 直幸 | 杏林大学 | 平成23・24年度 |
甲能 直幸 | 杏林大学 | 平成25・26年度 |
北野 博也 | 鳥取大学 | 平成27・28年度 |
北野 博也 | 鳥取大学 | 平成29・30年度 |
猪原 秀典 | 大阪大学 | 平成31(令和元)・令和2年度 |
日本頭頸部外科学会歴代会長
※こちらよりご参照ください
日本頭頸部外科学会歴代顧問
氏名 |
---|
岡本 途也 |
曽田 豊二 |
廣戸 幾一郎 |
佐藤 武男 |
野村 恭也 |
金子 敏郎 |
小松崎 篤 |
三宅 浩郷 |
天津 睦郎 |
小宮山 荘太郎 |
日本頭頸部外科学会名誉会員
氏名 |
---|
三宅 浩郷 |
竹田 千里 |
金子 敏郎 |
佐藤 武男 |
曽田 豊二 |
廣戸 幾一郎 |